この言葉の思いには、
もうひとつの理由がありました。
数年前、お誘いを受け社員とともにマツミハウジングさんの東京体感ハウスにお伺いした時のことです。
「これはエアコン利用の革命ですよ!」と松井さんにそう申し上げたのには、もうひとつの理由がありました。
お客様のお声とともに、自らも住むべきだと自宅を外断熱ならび涼温換気にリフォームして住んでみた自分の思いや家族の声をお伝えしたかったのです。
一番の喜びは妻の言葉でした。
「お父さん、(この時はなぜかこう呼ばれました)ありがとう。今までで最高の贈り物です。」
とてもうれしく思ったのは言うまでもありません。
平成10年の春のことです。祖父が建て住み継いできた家の住環境は劣悪となり、住み替えに至り新居が完成しました。3月半ばの引越しでした。
幾晩目かの夜、妻が言ったのです。
「お父さん、ありがとう。子供たちもとても喜んでくれています。・・でもこの家少し寒いね。」
気をつけたつもりでも内断熱・充填断熱の隙間をなくすことができず、その家は断熱.気密の一体性に乏しく多くの熱橋を持ったものでした。また、気流止めの概念も無かったことがともに寒さの原因です。
春先に寒さを感じた新居は、私の思いばかりか家族の期待にも沿うことができなかったのです。
私には妻のその声がこれまでの多くのお客様の声に聞こえたのです。
家族の幸せを願い、新居に暖かさを期待されたお客様の声です。
この年、内断熱・充填断熱工法の限界を覚り家造りのすべてを外断熱工法に切り替えました。
「・・でもこの家少し寒いね。」
私にはその時の妻の言葉が、今でもお世話になった多くのお客様の声となってずっと心の中に残っています。
その心情とともに、家族の喜びの声をお客様のお声に合わせてお伝えしたかったのです。